独創性

  • いままでの方法は、粗い密度で送信されるパルスにデータをのせて送っていました。
  • 送信機も受信機も簡単な構成です。通信速度もなかなか高いです。密度を上げれば、もっと高速化できるはずです。
  • また、互いに直交する複数のパルスにデータをのせて送る方法も考えられています。直交という性質をもっていると、いくつものパルスが足し合わさっていても、あとで分離できます。
  • いろいろなパルスのセットを状況に応じて使い分けられるという利点はありますが、送信機と受信機は複雑になります。一度にいくつものデータを送れますが、1つのパルスが長めの時間を要するので、速度はそれほど上がりません。
  • 開発した方法は、互いに重なり合っていても直交するパルスにデータをのせて送ります
  • パルスの密度が高いので、高速な通信が可能になります。
  • このパルスは、システム理論の考え方に基づいて拡張されたスプライン関数です。アナログフィルタとアンテナを階段状関数で駆動するだけで簡単に生成・送信できます。
  • 重なりあって受信されるパルスは、ひな形パルスとの相関によって分離・検出されます。そのため、受信機はやや複雑になります。しかし、高密度パルスがなければ高速通信は得られませんから、このパルスは高速化のためのブレークスルーになっているといえます。
  • アナログフィルタが与えられたときに、互いに重なり合っていても直交しているパルスが出て来るような階段状関数を定める理論を構築しました。
  • 電波放射強度に関する規制を満たすように選んだアナログフィルタに対して、この理論が出した答えが、このパルスです。
    図01 図02